わけあってイケメン好きをやめました
たしかに私も、すべてのイケメンに惹かれるわけではないので、それは理解できる。
どんなに綺麗な顔だと認識しても、恋愛対象として心が動かないタイプが存在するのだ。
「絢音ちゃんは? 虹磨さんにドキドキした?」
「え、いや、そんな!!」
成り行きで否定はしたものの、本心を見抜かれてかなり動揺した。
本当は、彼の顔と雰囲気が醸し出す男の色気に胸がドキドキと踊ってしまい、先ほども抑えるのに苦労した。
「大丈夫です。私、イケメン好きはやめましたので!」
美和さんのほうへ手の平をビシッと向けて言えば、ニヤリと懐疑的な笑みを返された。
「それって“やめられる”ものなの?」
痛いところを突かれた。“やめました”とは言い切れないからだ。
正確に言えば、“やめようと努力している最中”であり、頭で考えてどうこうできるものではない気がしている。
だけど、イケメンに裏切られるのはもう懲りた。利樹みたいなタイプと付き合うのは、今後絶対にありえない。
「まぁいいわ。うちの会社には他にもイケメンがよく出没するし、その心構えは良いと思う!」
「さっきの面接でも、芸能人が来ることがあるって聞きましたけど、虹磨さんが親友だと言ってた人ですか?」
「まぁ……そういう人たち。見たらビックリするわよ?」
それはいったい誰なのかと尋ねても、今後の楽しみにしておいてと、美和さんは教えてくれなかった。
いずれ生で目にする日が来るそうだ。そのときに私が驚いて口をあんぐりと開ける姿を見たいと、彼女は不敵な笑みを浮かべた。
どんなに綺麗な顔だと認識しても、恋愛対象として心が動かないタイプが存在するのだ。
「絢音ちゃんは? 虹磨さんにドキドキした?」
「え、いや、そんな!!」
成り行きで否定はしたものの、本心を見抜かれてかなり動揺した。
本当は、彼の顔と雰囲気が醸し出す男の色気に胸がドキドキと踊ってしまい、先ほども抑えるのに苦労した。
「大丈夫です。私、イケメン好きはやめましたので!」
美和さんのほうへ手の平をビシッと向けて言えば、ニヤリと懐疑的な笑みを返された。
「それって“やめられる”ものなの?」
痛いところを突かれた。“やめました”とは言い切れないからだ。
正確に言えば、“やめようと努力している最中”であり、頭で考えてどうこうできるものではない気がしている。
だけど、イケメンに裏切られるのはもう懲りた。利樹みたいなタイプと付き合うのは、今後絶対にありえない。
「まぁいいわ。うちの会社には他にもイケメンがよく出没するし、その心構えは良いと思う!」
「さっきの面接でも、芸能人が来ることがあるって聞きましたけど、虹磨さんが親友だと言ってた人ですか?」
「まぁ……そういう人たち。見たらビックリするわよ?」
それはいったい誰なのかと尋ねても、今後の楽しみにしておいてと、美和さんは教えてくれなかった。
いずれ生で目にする日が来るそうだ。そのときに私が驚いて口をあんぐりと開ける姿を見たいと、彼女は不敵な笑みを浮かべた。