わけあってイケメン好きをやめました
それは脅しなの? と思わず口にしそうになった。
この人はきっと、ミュージシャンとしての利樹が好きなのだろう。その気持ちはわからなくはないけれど、頼みごとをする相手を間違えている。
「利樹にはあなたが必要なの。彼のこれまでの浮気は水に流して、これから仲良くやっていけばいいじゃん!」
彼女は私の右肩に手を置き、「ね?」と同意を求めてきた。
浮気なんて、たいしたことではないの? 私はそうは思えない。この人とは根本的に感覚が違う。
「それは、ずいぶんと勝手じゃないか?」
彼女の手を振り払ったところで突然背後から声がして、驚きつつ振り向くとそこには虹磨さんが立っていた。
「浮気を繰り返した挙句にフラれたのは自業自得だろ。この先そいつがミュージシャンとして潰れたとしても、絢音のせいにするな」
私たちの会話をどのあたりから聞いていたのだろう。
急に現れた虹磨さんは、私が咄嗟に言葉にできなかった気持ちを代弁してくれた。
「誰だか知らないけど口出ししないでよ。私はボロボロの利樹を助けたいの!」
「だったら自分で助けたらどうだ。似た者同士の君のほうが適任だと思うが?」
この人はきっと、ミュージシャンとしての利樹が好きなのだろう。その気持ちはわからなくはないけれど、頼みごとをする相手を間違えている。
「利樹にはあなたが必要なの。彼のこれまでの浮気は水に流して、これから仲良くやっていけばいいじゃん!」
彼女は私の右肩に手を置き、「ね?」と同意を求めてきた。
浮気なんて、たいしたことではないの? 私はそうは思えない。この人とは根本的に感覚が違う。
「それは、ずいぶんと勝手じゃないか?」
彼女の手を振り払ったところで突然背後から声がして、驚きつつ振り向くとそこには虹磨さんが立っていた。
「浮気を繰り返した挙句にフラれたのは自業自得だろ。この先そいつがミュージシャンとして潰れたとしても、絢音のせいにするな」
私たちの会話をどのあたりから聞いていたのだろう。
急に現れた虹磨さんは、私が咄嗟に言葉にできなかった気持ちを代弁してくれた。
「誰だか知らないけど口出ししないでよ。私はボロボロの利樹を助けたいの!」
「だったら自分で助けたらどうだ。似た者同士の君のほうが適任だと思うが?」