❀馬淵優子―――探偵事務所―――❀
その時、馬淵優子は涙を流した。

それから、寝返りを打つと、何故だか、馬淵優子は泣いていた。

田中雄二は吃驚してしまった。


「私の祖父・・・病気で死んでいった!!!あれから、自分は家を出る事にした。悔しかった。あぁ見えても、家族崩壊寸前の時もあったのよ!!!祖父が居たら・・・祖父が居なかったら、どうなっていただろう?」


―――祖父が居たら、もっと賑やかな家族になって・・・家族崩壊は・・・起きなかった・・・

本当に・・・家を出て行って・・・こんな風になって・・・


「あ・・・ごめん🙇ね・・・こんな話・・・するんじゃな・・・」


馬淵優子はふわりと抱きしめられた。

それから、馬淵優子は吃驚した様に、「ゆ・・・雄二・・・」と呟く。

田中雄二は抱きしめる腕に力を籠めると、「お前は・・・一人じゃない・・・俺がいるだろう?」と言って来た。


「ゆぅ・・・」


口づけをされてしまった。

それから、馬淵優子はポロポロと涙を流し、田中雄二の胸に頭を預けると、今まで、一番泣いた。

喉が枯れるまで、泣いてしまった。


―――恥ずかしい―――


―――愛されているんだ―――


―――ありがとう!!!―――


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