❀馬淵優子―――探偵事務所―――❀
「な・・・何するのよ?あいつだけは・・・あいつだけは・・・」


パシーン、と平手打ちを食らい、田中雄二は胸倉を掴み、大声を張り上げた。

彼女は拳銃を額に当て、「邪魔しないで・・・私は―――。」と言いかけた。

それから、緑川鮎子はぶるぶると震えていた。


「あの事件では・・・馬淵優子が犯人ではない・・・母親が逮捕されて当然なんだ・・・母親が殺してしまったんだ・・・」


―――その逮捕状も此処にある・・・

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