❀馬淵優子―――探偵事務所―――❀
「優子―――。」


声が聞こえると、駆け寄ってきた警察官達は吃驚していた。

罪を憎んで人を憎まず―――犯罪を憎んでも、犯人を憎んでも駄目という事。

馬淵優子は「この人は・・・私を誘拐しただけ・・・命は取り留めたから・・・情状酌量で良いわ・・・」と明るく行って来た。


だけど、一人だけ拳銃で撃ち、人を死なせてしまったのは事実である。

犯人の矢島明に自首を進めると、素直に「私が・・・殺しました!!!」と泣きながら吐いた。

それから、馬淵優子は仲間達に「心配させやがって・・・」という。


馬淵優子は田中雄二を見ると、じわっと涙を浮かべた。

それから、仲間達は目を丸くすると、馬淵優子は田中雄二に口づけした。

黒田達も安心したし、「イヤホンは・・・役に立つわね?」と浅田と鳩村はニヤッとしたし、矢島明はへなへな、としゃがみ込む。


―――け・・・警察には・・・敵わない・・・


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