❀馬淵優子―――探偵事務所―――❀

「有佐ちゃん・・・大変だったね・・・だけど・・・ジークンドーを教えてあげる！！！」


「そうよ！！！田中雄二は・・・ジークンドーが得意なの・・・身を守る為に・・・良いと思う。」


「ジークンドーなら・・・知っています！！！ブルースリーでしょう？ありがとうございます！！！」


それから、二人は有佐ちゃんの為に、格闘技を教える事になった。

ジークンドーは相手が放った足を、自分の足の脛で受け止め、手で追っ払う。

彼女は下手くそだったが、練習していく内に、上手く行って来た。


そんな時、突然、部屋の外が騒がしくなり、馬淵優子と田中雄二は「部屋を出ない様に・・・」と言い放つ。

それから、二人は外に出ると、二十五歳程の、イケメンの男性が暴れていた。

田中雄二と馬淵優子、馬淵篤志は驚いていた。

自分達の親友だった。


「お前・・・有佐を出せ・・・此処にいるんだろう？」


「合わせるわけには・・・いけないわ？何故・・・彼女に乱暴したの？」


その時、彼女は部屋から出てしまい、「あ・・・貴方・・・」と言いかけた。

それから、有佐は「た・・・琢磨・・・」と言いかけた。

田中雄二と馬淵優子はぎりっと唇を噛み締めた。


「お前・・・この子に何をしたんだ？」


「俺の女だ・・・お前には・・・関係ない・・・」


その時、田中雄二がぎりっと唇を噛み締めると、勢いよく立ち上がった。

それから、す、と立ち上がると、勢いよく高橋琢磨は転げた。

その時、誰もが目を見張った。


有佐ちゃん―――す・・・凄い。


雅か・・・格闘技を知っていたのか？