友達に手紙を書くみたいに・・・。
「で、明日の予定は?」

うかがうように聞く晃くんに笑顔で答えた。

「ラテのようにま~っしろ」

「じゃあさ、キャッスルランドに行こうよ。きっと楽しいよ」

う~ん、それはちょっと不安だなぁ。

「会話が途切れちゃたら?」

「今、途切れてる?」

そう言えば・・・。

「私たち、普通に会話してるね。自然だね」

「じゃあ・・・僕とつきあってくれる?」

それは、ちょっと調子に乗り過ぎなんじゃないの?

「もう少しお互いを知り合ってから・・・もう少しだけ待ってほしい」

「あ~。そっかぁ」

空を仰ぐ晃くん。

「嫌いだから、とか、そういうんじゃないから。もう少しだけ、時間が欲しいの」

晃くん、まんまる笑顔をして。

「よかったぁ。僕にもまだ、可能性があるんだね。で。キャッスルランドは?」

私の顔を覗き込んで言う晃くん。わ~っ、そんなに接近しないで

「いいよ!行こう」

「カメラ持って行くな」

わ~っ、2人で写真とか撮っちゃうの?カップルっぽい。

「私、写真写りそんなに良くないよ」

「いいの、志保ちゃんとの写真が欲しい」

だ~っ!だから、なんで、そんな照れることを真顔で言うかなぁ?

「志保ちゃん、真っ赤っ赤」

くすっ、といたずらっぽく笑う晃くん。

「そんなこと言うと、恋人になってあげないから」

「わ~っ、それは困るっ!!」

あなたにちょっと惹かれていることは・・・まだ、教えてあげないっと!

「交換日記は?まだ続ける?」

「僕の知らない志保ちゃん、もっと教えてほしい!僕のことも知ってほしいし・・・僕らの歴史を記したい」

全くもう、晃くんは私が恋人になることを信じて疑わないらしい。

そして、時間は過ぎ、3年後・・・。

私は、父の隣で白いドレスに包まれ、晃くんの待つ祭壇に向かって歩いている、こんなこと、あの頃の私には想像だにしていなかった。

*The End*
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