偏愛しましょう、そうしましょう
何十回着た制服を身に纏い、私の通う私立中高一貫、鳳凰学園高等部、1年生C組に向かった。




教室で待ってくれていたのは、中等部で仲良くなった、来栖(くるす)優花(ゆうか)紅葉(もみじ)鈴音(りお)



優花ちゃは優しくて可愛い、天然な女の子。もうなんかくそかわ。


鈴音は大人っぽくて勉強も運動も出来るアネゴタイプだけど……3人の中で唯一彼氏がいない私を誰かとくっつけようと必死。





「おっはよー、茅世」


「おはよう、茅世ちゃん」


「お……」


「昨日の合コンどーだったよ?」





私の挨拶の返事も遮って聞いてくる鈴音。


そんなに気になるかね。





「全員ダメ男だった」


「えー、結構いー男だったっしょ? うちらの彼氏の友達よ?」


「マジ!? それはごめん」


「茅世ちゃんに似合う男の子がいないだけだから、大丈夫だよ?」





優花ちゃ、天使……? いや、女神様……?
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