偏愛しましょう、そうしましょう
私が錯覚を起こしていると、鈴音が教室の隅を指差した。





「だったらあいつはどーよ?」





教室の隅、窓際の列の一番後ろに座り、陽キャ達と話しているイケメン。


話しているというよりは、興味無さそうにしている。




ふわふわな髪にアホ毛が出ていて、制服も着崩している……レベルではなく、もう乱れている。


だけど顔は良くて、頬杖をつく姿ですら見惚れてしまいそう。





「蓮見慶、無気力だが何でもこなす完璧イケメン」





確かにかっこいいけど、あんまり好かないかも……。


私、フレンドリーな蓮見くんの隣にいるような陽キャがタイプだから。
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