愛して、芹沢さん
何をするにも伊織には勝てず…



わたしの一番のライバルの相手化としていた時期もある。





そんな伊織のことが好きだと気づいたのは中学1年の冬のこと。



忘れ物を取りに教室に戻った時、初めて告白の現場に出くわした。





教室から聞こえてくる声に息を潜めながら、そっと覗いて息を飲んだ。





当時、学年一可愛いと言われていた子から告白されていたのは伊織。


その光景を見た瞬間、初めての感情に襲われた。



モヤモヤ、ムカムカ…




伊織の返事が気になって仕方なかったわたしは、そのまま盗み聞きをした。





『いいよ、付き合おう?』



そう返事した伊織にショックでならなかった。
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