愛して、芹沢さん
伊織に好きな子がいることは知っていたし、わたしはただの幼馴染としか見られていないことも知っていた。





だから、振られる前提で告白したのに…


『いいよ。俺も莉央のこと、ずっと好きだったから』




伊織はそう言った。



それも、見たことないくらい優しい表情で。





伊織と同じ思いだったとわかり、嬉しくて舞い上がってしまっていたけど、全てはこの日から始まった。



冬休み期間は家が隣ということもあり、毎日会っていたし、付き合い始めた次の日にはキスまで済ませたり…





伊織と過ごす日々は幸せすぎて溶けてしまいそうだった。



というより、心は溶かされていたと思う。





あの日までは、___
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