愛して、芹沢さん
なんに対して謝っているのか全くわからなくて、そういうことをした後ってこともあったりで、何も言えずにいると伊織があの言葉を言った。






『なんか違ったんだよね』



確かに伊織は日本語を言ったはずなのに、その時のわたしはその言葉を理解できないまま、伊織の部屋を出た。






次の日から学校で伊織と顔を会わせることはあっても、話すことはなくなっていった。




自然消滅、___




と気づいたのはそう遅くなかったはず。



伊織とはそのまま何もなく、お互い別の高校に入学。




家が隣同士なこともあり、たまに顔を会わせることはあったりしたけど、あの日のことはお互い口にすることはなかった。






伊織があの日、アパートに来た日までは、___



正直、高校に行っても、大学に行っても伊織のことがずっと好きだった。
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