愛して、芹沢さん

「必死なんだよ？こう見えて。莉央ちゃんの気持ちが伊織くんに向いてしまっていたらどうしよう？って…どう繋ぎ止めればいいのか考えてた」


「み、見えません…その必死さ」


「じゃ、どうしたらわかってくれる？」


「……どれくらい好きなのか…教えてほしい、です」




ってわがままだったかな？




でも、芹沢さんがわたしをどれくらい好きで思ってくれているのか知りたい。





だから、わがままだと思われてでも聞いておきたい。




「…参ったな…サプライズが早まってしまったみたい」


「え？サプライズ…？」


「そ。本当は旅行中に渡すつもりでいたんだけど……もう今日渡しておく」





と立ち上がった芹沢さんを目で追う。




すると、あるものを持って戻ってきた。


「はい、これ」