愛して、芹沢さん
「誰だろう?」




と芹沢さんがモニターを確認すると、顔を歪ませた。





その瞬間嫌な予感が。




「未緒さん…ですか?」




そう尋ねると、驚いた表情を向けてきた。





「ごめん、帰るように言うから」


「いえっ、わたしが帰ります」






荷物を持って立ち上がると、腕を掴まれた。




「莉央ちゃんの時間は僕がもらうって言ったよね?だから帰らせられない」


「でも、こんな状況だし…わたし、邪魔になるだけなので」


「邪魔なんかじゃない。だから…そばに居て?」




と抱きしめられる。




邪魔なんかじゃない、そう言ってくれた芹沢さんの言葉がすごく嬉しかった。
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