愛して、芹沢さん
上から見下ろす瞳に訴える。




「誘ったのは間違いなく莉央ちゃんだよ?」


「…え!?さ、誘ってなんかっ」


「じゃ、さっきのベッドに行こ?って、あれは何?」


「あれは芹沢さんの体調を気にしてのことです」


「えっ?、___」






今日の芹沢さんは驚いてばかり。




いったいどうしたの?





「…うわ、ごめんっ!思いっきり勘違いしてたっぽい」





と急いで立ち上がる芹沢さん。



とりあえず体を起こし、乱れた洋服を整えた。





「勘違いって?」


「あ〜まじでダサすぎだよね…ほんとごめん」


「いえ、大丈夫ですけど…」


「じゃ、あれも勘違い、なのかな?……大好きって言ってくれたのも」





薄暗い中、芹沢さんの瞳が向けられたことはわかった。
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