愛して、芹沢さん
そう言うとわたしの肩から手が離された。





と同時に芹沢さんに軽く引っ張られる。




「何もされなかった?大丈夫?」




そう尋ねてきた芹沢さんの顔があまりにも近すぎて俯く。






「この子誰?従姉妹?」


「どう見ても従姉妹には見えないでしょ。莉央ちゃんは「い、従姉妹ですっ」





芹沢さんの言葉を遮ってそう告げた。






なんで自分でもそう言ったのかわからなかったけど、芹沢さんとの関係を知られるのはダメなような気がした。





わたしの発言に一瞬だけ驚いた表情を見せた芹沢さんだったけど、そのあとは話しを合わせてくれていた。





「ね、莉央ちゃん!これから時間ないの?どっか遊びに行こーよ〜」
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