愛して、芹沢さん
「ごめん莉央ちゃんっ…こんなところで…」





乱れた洋服を整えていると、申し訳なさそうに謝ってきた。






「いえ。わたしも受け入れたことなので…これは全然」


「…こんなこと暴露すると引かれるかもしれないんだけど……ここで莉央ちゃんを抱きたいって、ずっと思ってたんだ」


「え、___」


「この日のこと思い出すだけで、仕事頑張れる気がする」







向けられた顔には優しい笑顔が見えた。






つられてわたしも笑顔を向けると、優しく抱きしめられた。




「多分、今僕が世界一の幸せ者」





それは違う。







「世界一の幸せ者はわたしです」
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