愛して、芹沢さん
「じゃ、また明日ね〜」





大学を出てすぐに柑奈と別れると、その足のまま真木さんに教えてもらったお店へ。




「っ…ここ?…」






目の前の建物を見上げては驚く。




見るからに高級そう…というか、全てが高そう。






もしかしたら、わたしのバイト代2ヶ月分が一気に飛ぶかもしれない。




大丈夫…かな?






でも今更ネクタイ以外は思い浮かばないし…せっかく真木さんにも教えてもらったんだ。




意を決して入店すると、さっそく店員さんが声をかけてきた。






「いらっしゃいませ。何かお探しですか?」


「あ、えっと、ネクタイを…」


「ネクタイですと、こちらのコーナー全てになります。プレゼントですか?」
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