地味子な私が猫被りな御曹司と無表情な同級生にに溺愛されています。2
それだけ考えて私はメモを机に収めた。

休憩時間も残り少ないし本でも読んでいようかな。

「ま、真彩…」

私が本を開こうとすると声を掛けられた。

「…え……神谷くん?」

私に声を掛けてきたのは神谷くんだった。

私としてはあんまりおしゃべりはしたくない相手だった。

「どうしたの?」

私がそう言うと神谷くんは気まずそうに目を逸らした。

そんな反応するならなんで話し掛けてきたの?

私の頭の中にはそんな疑問が浮かんだ。

「あ……えっと、大丈夫…か?」

「……なにが?」

私は何のことか分からず質問した。

「いや…さっきから、何か悩んでるみたいだったし…。」

「…それで、わざわざ話し掛けてくれたの?」

私がそう聞くと静かに頷いた。

そうだ…忘れてた。

神谷くんは元々優しい人だったのを。

「あの…じゃあ、ちょっと相談に乗ってくれない?」

私がそう言うと少し嬉しそうに笑って頷いてくれた。



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