地味子な私が猫被りな御曹司と無表情な同級生にに溺愛されています。2
「あ、あの、愛結花さん…どうして─」

『愛結花』

私は電話越しから聞こえた声に固まった。

…え?待ってよ…今聞こえた声って…。

『誰と電話してるんだ?』

『えっとぉ~…真彩さん!』

『…真彩?』

私の名前を呼ぶ声に心臓が跳ねる。

『うん!電話する?』

…時雨くんと話がしたい。

「愛結花さん…時雨くんとお話をさせてください。」

『ほらぁ~、真彩ちゃんもこう言ってるしぃ~、してあげたらぁ?』

お願い…時雨くん。

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