地味子な私が猫被りな御曹司と無表情な同級生にに溺愛されています。2
………あ…れ?痛く…ない?
私は反射的に瞑った目をソッと目を開けると梅雨くんはニコニコして私の反応を楽しんでいた。
「どう…いうこと?」
私が聞くと梅雨くんは
「僕が時雨のお気に入りを殺すわけないじゃん!僕怒られたくないし!」
と言った。
時雨くんの手にはクラッカーが握られていた。
さっきの…音は…クラッカーだったんだ…。
私は安心したらじわっと目に涙が溜まった。
「あれ?怖がらせちゃった?ごめんね?」
梅雨くんは私の頭を優しく撫でた。
「なんで……そんなに時雨くんにこだわるんですか?」
梅雨くんはさっきから時雨くんが私に興味があるかないかで決めてる。
もし私が時雨くんに嫌われてたら…
私はさっきの銃のことを思い出し肩が震えた。
でも、時雨くんが興味がなかったら誘拐されることもなかったのかな?
ってこんなことこと考えてる場合じゃ──
「時雨のことが大好きなんだよね。」
私は自分の気持ちが見透かされたのかと思ってびっくりした。
「どうして?」
「ん~。時雨は俺にないものを持ってるから…かな。」
確かに二人は全然違う。
性格も似ていない。似ているところがあるとすれば外見。
梅雨くんはどうして時雨くんにこだわっているんだろう…。