ひととせと、マタタビ
あれ……今の声、
顔を上げるとそこには織先輩が立っていた。
私と目が合うと安心したような顔をして頬を緩ませる。そして、私の隣にいる柊璃をみて軽くお辞儀をした。
「えっと、私の幼馴染の柊璃です」
「心釉の知り合い?
……よくわかんないけど、心釉が元気無かったのってこの人関係あ…」
急にぶっ込んでくる柊璃の口を塞いで、なにも無かったかのように織先輩の方を向き直す。
「…心釉、俺それなんかやだ」
「なにがですか」
「心釉が他の人に触れてるの無理かも。
…俺じゃダメだった?やっぱ、俺が弱いから?」
どういう事?
それって、まるで……