ひととせと、マタタビ
…影璃あったかい。外が寒かったから尚更。
このマンションには毎日のように行くけど、今までこんな強引なお出迎えはなかった。
なにかあったのかな…?
「ねえ、俺の授業の前に光理が話してたあのモブ男は誰?二年五組出席番号18番の男……覚えたからなアイツ。」
モブ言うな。そこまで覚えてて名前は知らないんだ?
私も知らないけど。
そういえば、廊下で知らない先輩に話しかけられたような…。
「とりあえず靴脱がせて、」
「充電してから」
「わっ」
世の中は不思議で溢れている。
イチゴはなんで無限に食べられるのか、私はなぜあんなにハードなダンス部に入ってしまったのか。
…私の恋人は影璃先生だったり、とか。
不思議だ。
「光理泊まってくでしょ、体冷たいし風呂一緒に入ろ。沸かしておいた」
「…一緒はヤダ」
「今日もかわいい」
「わお」