ひととせと、マタタビ

夜のなかで




クリスマス当日。






終業式の次の日に影璃へのプレゼントを買いに行き、選んだのはマフラーとブレスレット。






影璃は寒いのが弱いくせして、防寒具を身につけない系男子なのだ。






ブレスレットは前に影璃が見ていた雑誌のもの。「これいーな…」なんて小さく呟いたのが聞こえ、さりげなく横目で載っているページを覚えた。





月のモチーフで、少し影璃のイメージとか違ったけど。
まずアクセサリーなんて付けているところは見たことが無い。





こういうのが好きなんだ…と影璃のことを一つ知れたのは嬉しい。






きっと彼は何をあげても「使えない、飾る」なんて言って喜んでくれるんだろうな。


< 69 / 77 >

この作品をシェア

pagetop