ひととせと、マタタビ



「もしもーし生きてる?
次体育だから移動。ほらジャージ早く着ろ行くぞ」






友人の織(おり)に引っ張られて体育館に入る。







織とは幼馴染で学校もクラスも離れたことがない。
中学では部活も同じで、奏多と織は許嫁らしい、と学校中で噂になったほど隣にはいつも織がいた。





あまりにも言われ続けて本当に許嫁なのでは、と錯覚を起こしたほどだ。






学校では王子みたいな扱いを受けているけれど、実際はそんな男じゃない。





色々酷い。





まあ、その話はまた別の機会に。









「――じゃあ今日もスポーツ大会でやる競技の練習に…って言いたいとこなんだけど、そろそろ飽きてきた奴もいるだろうし今日は自由にやりたいのやっていいよ」







明日はスポーツ大会がある。







競技はバスケ、サッカー、卓球、バドミントン、バレーボール。







俺と織はバスケだけど、
今日織は卓球の気分らしく基本なんでもいい俺は織についていった。

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