アクセサリーは 要りません
その間に惠美里は帰る準備をして、俺らの側にやって来た、

「今日はありがとうございました。
お先に失礼致します」

「宇部先生、お疲れ様。
帰り道気をつけてね」

「はい、ありがとうございます。
では」

そう言うと、俺に1度も目を合わせず帰っていった。

え?

やはり、勘違いじゃないな。

住居棟の部屋に戻ってきて、風呂に入り、レトルトをチンして食べた。ずっと何をしていても惠美里の事を考えていた。

この間別れた長く付き合った彼女が、俺自身ではなく、俺との環境や付随物が好きな事が分かった時にショックを受けた時でさえ、ここまで頭を占領はしなかった。
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