アクセサリーは 要りません
「何?」

「惠美里さ、それはね、

ヤキモチって言うんだよ?
俺にヤキモチ焼いてくれたんだね。

でも聞いて。
あのさ、俺、今まで
キスしたことがないって
嘘は言わない。

あの時、いや、あの後もか、
マスクの上からなのに、
比べることができないぐらい
うーん、どう言うと良いかな?
『しっくり』くるんだ。
心が温かくなって震える。

俺、惠美里のこと大切だから
コロナが気になるなら、
気にならなくなるまで待てるよ。

そりゃ、男だからね、
マスク無しのキスも、
そん先もしたいと思うよ。
でもね、もう誰とでもじゃ、
意味がないんだ。
惠美里じゃなきゃダメなんだ。

それも、お互い想い合って
触れたいんだ。
違う、触れ合いたいんだ。
だから、待つよ。

初めてなら尚更、
惠美里のスピードに合わせる。
笑って楽しく一緒にな?」
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