アクセサリーは 要りません
しばらくして店内カウンターの1番奥の席に通された。惠美里は興味津々に中のキッチンを見ている。冷たいお茶が美味しい。程なくしてうどんが運ばれてきた。天ぷらは揚がり次第持ってくると。

「おうどんはハサミで切って
お召し上がりください」

「いただきます」
「いただきます」

惠美里は、うどんを切ってつけ汁に入れずそのまま食べた。

「美味しい、つるつるでもちもち」

「小麦のお世話係としては、
まずはそのまま?」

「そうそう、伊吹くんもそのまま
食べてみて?」

「あ、うまい。しなやかって
言葉が正しいか分からないけど
コシがすごい」

「う、お出汁がきいてる
つゆも美味しい」

「お出汁の国の人で良かった、
だろ?」

「本当に、本当に美味しいよ。
ほら、伊吹くんも早く」

「本当だな、うん、うまい」
< 276 / 347 >

この作品をシェア

pagetop