アクセサリーは 要りません
「なぁ惠美里?
結局俺の唇と惠美里の唇は
どっちが柔らかかった?」

そう言って私の下唇を伸ばした舌で右から左へ、上から下へ、時計回りにと確かめるように食された。

「惠美里も舌で俺の唇の硬さ
確かめてみて?」

枕に預けた私の頭の横に、伊吹くんは肘を左右につけ、顔は触れるか触れないかぐらいの場所にある。私は舌を出して、ペロって伊吹くんの唇を舐めた。

「伊吹くんの唇もやわっらん

うっうぅん、あぁん」

「惠美里、入ったよ。
うまく力抜けたね。
しばらく、このままでいよう」

下腹部がじんじんしていたが、少し感覚が戻ってきた。ずっと唇を舐め合ったり、触れ合ったり、視線を合わせたり、瞼を閉じたり、最後に視線が合って、笑い合ってキスをした。
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