アクセサリーは 要りません
えっ

手つないで歩いてる。え?え?
顔をあげても先生の背中しか見えない。

鳥居の前まで歩いてきたところで、振り返った山口先生は、

「ここが第二鳥居。
春日大社にも後でお詣りに行こうね。
先、食べに行こう」

そう言って1度目線を下げてつないでる手を見て、それから私の目を見て、

「このままつないでいて良い?」

ときいてきた。え?え?と呆然としていると、

「はい、時間切れ」

と言われて、そのまま手をつないで、鳥居の前を左へ曲がって歩き始めた。しばらく歩くと、建物が見えてきて春日茶屋と看板が出てた。10時オープンで20分ほど過ぎていたがお客さんは私たちだけだった。

茶屋の入り口にアルコール消毒が置いてあったので、そこ手が離れて、消毒をした。

「お粥と奈良の名産が乗っている
お膳で良いかな?
俺もそれにするから」

頷いた私に、ふっと笑って、お店の人に頼んでくれ支払ってくれた。

席に座っても、未だ呆然としている私に

「温かいお茶飲んだら落ち着くよ」

「美味しい、、、
あ、すごく美味しい。
うーん、なんて言ったら良いかしら?
奥ゆかしい?感じのお茶ですね」
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