アクセサリーは 要りません
そう言って俺は急いでその場を離れた。母さんになんて見つかったら、大騒ぎになる。ここは逃げねば。
地下に降りて食料品の買い物をしている時に親父からメールが入った。

「家に着いた。
さっきのあの目の合図は
どう言う意味があるのか
分からなかった。

だから、母さんにも
お前に会った事を内緒にしている。
今更言ったら余計に叱られるし、
このまま会わなかったことに
しておこう。

帰りも気を付けてな」

「あの目の合図は、
宇部先生には親子だとか
何も言っていないから、
余計なことを言うなよ
って合図だった。

でも、母さんに言って
くれてないのも助かる。

付き合っているとかじゃないよ。
本当に困っていたから助けただけ。
伊吹」

スーパーでの買い物も楽しかった。カートの下の段と上の段に分けてそれぞれで買うものを入れていったが、同じ物をカゴに入れる事も多かった。食べ物の趣味はやっぱり合うらしい。

夜ご飯どうしようって話になったが、明日もあるので解散することにした。5時半過ぎに家に着いた。
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