バーチャル彼氏
「ちなみに、あんたが今探してたプロフィールは、泉が自分で決めてインプットさせるのよ」


「え? そうなの?」


「そう。普通のゲームとは違って、本人が存在してるから、適当でもプロフィールをつけることが難しいのよ」


へぇ?


外見と性格だけでも、本人を見つけられる可能性がある。


もしかしたら、バーチャル彼氏のモデルは大変危険なことなのかもしれない。


「向日葵」


私は、向日葵と視線を合わせた。


「向日葵の誕生日は、夏」


「タンジョウビ イミヲ オシエテ クダサイ」


「産まれた日よ」


「インプット しました」


続けて、


「ナツ イミヲ オシエテ クダサイ」


「季節。一年で、一番暑い時」


「インプット しました」


それから、向日葵はフワリと微笑んだ。
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