バーチャル彼氏
フルフルと首を振って赤らんだ顔を振り払い、私はベッグの中から缶詰を取り出した。
「もってきたけど……?」
「せっかくだから、ちょっとは勉強させてみたら?」
え”……?
私はギョッと目を見開いて清美お姉ちゃんを見る。
『え』では足りない『え”』って顔で。
「でも、昨日だけで普通に会話ができるくらいまでになったよ?」
「甘い!!」
ドンッと、スプーンを握り締めたまま拳を作り、テーブルを叩く。
お姉ちゃんの目がキラキラ……というか、ギラギラしていて、ジッと私を見据える。
「な、なに?」
「ほんのちょっと会話ができるくらいじゃ『バーチャル彼氏』とは呼べないわ」
「え……?」
「ソレは、か・れ・し、なのよ?」
ビシッと、私が両手に包み込むように持っている缶詰を指差して言う。
あ……。
そうか。
これは育成ゲームじゃなくて、彼氏彼女を体感するゲーム。
「もってきたけど……?」
「せっかくだから、ちょっとは勉強させてみたら?」
え”……?
私はギョッと目を見開いて清美お姉ちゃんを見る。
『え』では足りない『え”』って顔で。
「でも、昨日だけで普通に会話ができるくらいまでになったよ?」
「甘い!!」
ドンッと、スプーンを握り締めたまま拳を作り、テーブルを叩く。
お姉ちゃんの目がキラキラ……というか、ギラギラしていて、ジッと私を見据える。
「な、なに?」
「ほんのちょっと会話ができるくらいじゃ『バーチャル彼氏』とは呼べないわ」
「え……?」
「ソレは、か・れ・し、なのよ?」
ビシッと、私が両手に包み込むように持っている缶詰を指差して言う。
あ……。
そうか。
これは育成ゲームじゃなくて、彼氏彼女を体感するゲーム。