バーチャル彼氏
たかが『愛してる』と言われた事がないんですけれど、なにか!?
「なんで急にこんな……?」
詰まっていたケーキをジュースで流し込んだ後、お姉ちゃんに聞く。
「会話がある程度の量まで達したら、『彼氏彼女』という関係に切り替わるようになってるの。用は、準備段階は終わりましたよ。これからが本番ですよ。ってこと」
「へ……へぇ」
これからが本番って……。
今まででも、充分に胸キュンしてきたんだけどな……。
多分、それは私に交際経験がないせいだ。
免疫がないから、カッコイイ男に微笑まれるだけでクラクラする。
カレカノかぁ……。
今まで憧れに憧れていた関係。
それが、今、ついに現実のものへ――。
って、違うから!!
自分の妄想にストップをかけるように、冷たい水を一気飲みする。
これは現実じゃない。
バーチャルよ、バーチャル!!
目の前に座っているイケメンは彼氏は彼氏でも、生身の人間じゃない。
そう言い聞かせ、フーフーと荒い呼吸を繰り返す。
「なんで急にこんな……?」
詰まっていたケーキをジュースで流し込んだ後、お姉ちゃんに聞く。
「会話がある程度の量まで達したら、『彼氏彼女』という関係に切り替わるようになってるの。用は、準備段階は終わりましたよ。これからが本番ですよ。ってこと」
「へ……へぇ」
これからが本番って……。
今まででも、充分に胸キュンしてきたんだけどな……。
多分、それは私に交際経験がないせいだ。
免疫がないから、カッコイイ男に微笑まれるだけでクラクラする。
カレカノかぁ……。
今まで憧れに憧れていた関係。
それが、今、ついに現実のものへ――。
って、違うから!!
自分の妄想にストップをかけるように、冷たい水を一気飲みする。
これは現実じゃない。
バーチャルよ、バーチャル!!
目の前に座っているイケメンは彼氏は彼氏でも、生身の人間じゃない。
そう言い聞かせ、フーフーと荒い呼吸を繰り返す。