バーチャル彼氏
ますますわからない。


「う~ん……そうだなぁ」


どう説明しようかと眉間にシワをよせ、それから「あっ!!」と、声を上げて、私のお弁当のおかずを指差した。


「それ!!」


「それ……?」


私は指されたおかずをみる。


「ツナサラダ?」


「ツナ缶よ、ツナ缶!!」


「ツナ……缶?」


「そっ! ツナ缶から男の子が出てくるって思えばいいのよ」


そう言い、うんうんと頷く桃子。


はぁ……。

ツナ缶から、男の子……。


ブーッ!!


想像しただけで、また吹いた。


でも大丈夫、今度は口に何も入っていなかったから、空気が抜けただけ。
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