バーチャル彼氏
☆☆☆
連れてこられたのは、学校裏。
そこから少し見上げると、なるほど、エマのいっていた通り、私と桃子が座っていたあの場所がよく見える。
といっても、テラスは2階。
きっと、見えていたのは立ち姿の向日葵だけだろう。
私と桃子の声が届いていたのかもしれない。
「で? なに?」
目の前の後姿へ向けて言う。
敵意むき出し。
ここでナメられたら負けてしまう。
「ふふっ……」
クルリと、不適な笑みを浮かべて振り向くエマ。
真っ赤な唇が逆に気持ち悪くて、背筋がゾクリとした。
「あなた、モテないのね」
「は――!?」
突然の言葉に、カチンとくる。
モテないのねって……。
あぁそうだよ。
モテないよ!!
連れてこられたのは、学校裏。
そこから少し見上げると、なるほど、エマのいっていた通り、私と桃子が座っていたあの場所がよく見える。
といっても、テラスは2階。
きっと、見えていたのは立ち姿の向日葵だけだろう。
私と桃子の声が届いていたのかもしれない。
「で? なに?」
目の前の後姿へ向けて言う。
敵意むき出し。
ここでナメられたら負けてしまう。
「ふふっ……」
クルリと、不適な笑みを浮かべて振り向くエマ。
真っ赤な唇が逆に気持ち悪くて、背筋がゾクリとした。
「あなた、モテないのね」
「は――!?」
突然の言葉に、カチンとくる。
モテないのねって……。
あぁそうだよ。
モテないよ!!