バーチャル彼氏
向日葵の熱っぽい声に、体中がゾクリとする。


熱でも出たんじゃないかと思うくらい、顔が熱い。


「泉、こっち向いて」


そう言われ、至近距離で向日葵の顔を見ると、拷問のような恥ずかしさ。


「ね、ねぇ? して欲しい事って、なに?」


必死に空気をかえようとして、話題を戻す。


「ん~? あのねぇ?」


「え……?」


「キス、して」


…。


……。


………。


思考回路、停止。
< 96 / 163 >

この作品をシェア

pagetop