異国の地での濃密一夜。〜スパダリホテル王は身籠り妻への溺愛が止まらない〜
彼の艶めいた綺麗な黒髪に指を通し自分の口元に引き寄せる。夢中で彼の唇に自分の唇を押し当てた。
「あぁ、君はなんて可愛い事をするんだ。真緒……愛してるよ」
耳元で願ってもいない言葉を囁かれ嬉しさのあまり泣きそうになる。同時にじわじわと襲いくる恍惚感に身を任せ彼と一緒に白い世界へと踏み込んだ――
抱き合いながら彼の体温を感じ、胸元へ頬を寄せるとドクドクと早い心音がダイレクトに耳に響く。それが心地よく眠気を誘った。