異国の地での濃密一夜。〜スパダリホテル王は身籠り妻への溺愛が止まらない〜
(いや、でもいつまでも食べないのは変だし、パスタってスプーンの上で巻いて食べるのはマナー的に大丈夫だよね? こんな事なら事前に調べておけば良かった……)
震える手がぎゅうっと温かな温もりに包まれた。
「真緒、緊張してる? 今はマナーとかは気にしなくていいんだよ。パスタなんてフォークで適当に巻いて食べればいいんだから」
本当になんでも総介さんにはお見通しだ。英語が苦手な事も、マナーを気にしすぎて緊張していた事も、唯一彼にバレていないのは私の気持ちくらいだろうか。
気にしなくていい、そう言われて身構えていた心が軽くなった。たっぷりのクリームソースを絡めたパスタをくるくると巻いてパクりと一口。美味しいくて笑みがこぼれる。モチモチした食感のパスタに濃厚なクリームが絡みつき、黒胡椒がいいアクセントになっていて濃厚な味に飽きずにペロリと平げてしまいそうだ。
「んんぅ〜〜〜美味しいっ!」
「はは、真緒のその美味しいって顔が見たかったんだ。ウィーンで初めて食事をした時も本当いい顔をして食べていたよ。俺は真緒の幸せそうな顔を見るのが大好きなんだ」
「ほ、本当に凄く美味しんですもん。総介さんも食べたら美味しいって顔になっちゃいますよ」
彼がクルクルとパスタを巻き取り口に運ぶ動作でさえ色っぽいのは何故なの? ペロリと唇についたクリームをとる舌を見て、あの舌であの日私はトロトロにとかされるほど翻弄された事を思い出してしてしまった。思い出しただけでカッと身体が熱くなってしまい困る。
私は煩悩を退散させるべく食べる事に集中した。「デザートも食べるだろう?」と総介さんに聞かれたが正直言って緊張と煩悩とでお腹がいっぱいだった私は「お腹いっぱいになっちゃいました」と断った。だって本当にお腹も胸もいっぱいいっぱいなのだ。
震える手がぎゅうっと温かな温もりに包まれた。
「真緒、緊張してる? 今はマナーとかは気にしなくていいんだよ。パスタなんてフォークで適当に巻いて食べればいいんだから」
本当になんでも総介さんにはお見通しだ。英語が苦手な事も、マナーを気にしすぎて緊張していた事も、唯一彼にバレていないのは私の気持ちくらいだろうか。
気にしなくていい、そう言われて身構えていた心が軽くなった。たっぷりのクリームソースを絡めたパスタをくるくると巻いてパクりと一口。美味しいくて笑みがこぼれる。モチモチした食感のパスタに濃厚なクリームが絡みつき、黒胡椒がいいアクセントになっていて濃厚な味に飽きずにペロリと平げてしまいそうだ。
「んんぅ〜〜〜美味しいっ!」
「はは、真緒のその美味しいって顔が見たかったんだ。ウィーンで初めて食事をした時も本当いい顔をして食べていたよ。俺は真緒の幸せそうな顔を見るのが大好きなんだ」
「ほ、本当に凄く美味しんですもん。総介さんも食べたら美味しいって顔になっちゃいますよ」
彼がクルクルとパスタを巻き取り口に運ぶ動作でさえ色っぽいのは何故なの? ペロリと唇についたクリームをとる舌を見て、あの舌であの日私はトロトロにとかされるほど翻弄された事を思い出してしてしまった。思い出しただけでカッと身体が熱くなってしまい困る。
私は煩悩を退散させるべく食べる事に集中した。「デザートも食べるだろう?」と総介さんに聞かれたが正直言って緊張と煩悩とでお腹がいっぱいだった私は「お腹いっぱいになっちゃいました」と断った。だって本当にお腹も胸もいっぱいいっぱいなのだ。