眠り王子の専属抱き枕になりました!?
「・・・私は記憶を失ってるのに、どうして私のところに戻ってきてくれたの?」

「確かに一度消した記憶は戻せない。それでも咲穂と同じ世界にいたかったんだ。高校生の3年間が終わって獏に戻ってから、今度は一生人間になりたいと思って頑張った。17年もかかっちゃったけど。どこかで咲穂なら俺のことを覚えててくれてるんじゃないかって自信があった。人間として存在した痕跡を消さなくちゃいけないのに、なんとかごまかして残していったネックレスもいつもつけててくれたし。」
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