クールな社長は政略結婚したウブな妻を包容愛で満たす


「もし自分に何かあっても、君なら和優を任せられると思ったんだ。」

「何人も候補がおられたでしょう。こんな厳つい男なんか…。」

「君には都会の男に無い生命力がある。経済力もスタミナも精神力も。」

「選んでいただいた事は感謝しています。ただ、申し訳ない事に
 和優を理解するのが遅くなってしまって…このざまです。」

「君は時間をくれと言ったな。」

「はい、必ず彼女の気持ちに添って今後を決めますので。」

「今、8月か…。それなら、年内には結論を出してくれ。」

「あと4か月…ですか?」

「それまでは、私から和優には君との事について口出ししないでおこう。」

「ありがとうございます。」




その日の約束通り、実影は娘夫婦の関係に一言も口をはさんでいない。






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