クールな社長は政略結婚したウブな妻を包容愛で満たす
「司には感謝してるよ。あの家と家政婦を紹介してくれて…。」
「いや、それはこっちのセリフだよ。大昔に俺のじいさんが住んでた家だけど
バブルが弾けてから、デカい家は一族の誰もが持て余しちゃって。
祖父さんの為に長く働いてくれた田辺さんも身寄りがないし困ってたんだ。
お前がキャッシュでポンと買ってくれて助かったよ。」
「和優を何処に住まわせるか、悩んでたからな。」
「悩むって…。あんな綺麗な奥さんなら、側に置いときたいだろ。」
ふう~っと息を吐き名がら、柊哉はシャツの第二ボタンを外した。
「無駄に色気を振りまくなよ。それは奥さんの前でやれ。」
「俺に色気なんかないさ。誰だってこんなオッサンと結婚したく無いだろう。」
「そうか?結婚式の日は奥さんもお前も嬉しそうだったぞ。」
「そりゃあ、人目があるしな。俺と初めて会った日なんて…
俺の顔を見て、あれは怯えて固まってたよ。」
「まあ…。お前、チョッと見は恐いからな。」