クールな社長は政略結婚したウブな妻を包容愛で満たす


「それでしたら、お父様。懐かしい人に会っていただけですわ。」

「懐かしい…?」
「水口涼真くん、覚えておられませんか?」

「ああ…あの(・・)涼くんかい?」

「今は元気になって大学に通ってます。」
「彼も手術が成功したんだね!」

「はい。ですから、彼と久しぶりに会っていただけですの。」

「そうか…それなら良かった。
 私は、お前と柊哉君の縁談を急がせ過ぎたかと反省していたんだよ。」

「急がせ過ぎた?」
「いやいや、こっちの事だ。正月には柊哉君と一緒に顔を見せなさい。」

「はい、お父様。」






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