ふんわり王子と甘い恋♡



いつも一緒にいる2人だけど、付き合ってはない。


友達だから、大丈夫、全然平気。


だってあずりん先輩は、フワリくんと付き合うなんてありえないって、笑い飛ばした。


その言葉に嘘はないって、信じられる言い方だった。


だから絶対、あずりん先輩は嘘をついていない。



「……」



雨の中傘もささずに裏庭を走るフワリくんとあずりん先輩は、奥にある倉庫のドアを開けた。


中へ入っていった2人の姿はもう見えない。


なに、やっているんだろう……



しばらくして出て来た2人は、細長い木の棒を2本、持っている。


体育祭の、何かに使うのかな。


倉庫から出て、木の棒を持ち先に歩き出したのはあずりん先輩。


後ろのフワリくんは、倉庫のドアを閉め、鍵を掛けている。


そのあと、あずりん先輩に追いついたフワリくんは、あずりん先輩の手の中の重そうな棒を取りあげた。


2つともフワリくんが持ってあげて、あずりん先輩は手ぶら。


< 112 / 638 >

この作品をシェア

pagetop