ふんわり王子と甘い恋♡
「見て、た?」
「見てた!3年でも2年でもなくて、1年のこの階見てた!」
だけど今の私には、ミネがなにを言ったって、もう慰めてくれてるとしか思えない。
だってフワリくんが1年の階を見るなんて、理由がない。
それに……1年の階を見てたとしても、別に私を見てたわけじゃないだろうし。
簡単に自惚れられるほどのものが、私とフワリくんの間には、なにもない。
「…はぁ」
机に顔を伏せてカーディガンを頭から被った。
視界は夜みたいに真っ暗……
「ちょっとなな?」
「見てたのなんて気のせいだよ」
「そうかなー…?」
「自惚れて勘違いして、そのあと落とされるのは嫌だ…」
「まぁ、そうだけどー」
フワリくんはあずりん先輩のことが、好き……?
片想いしていたのは、あずりん先輩じゃなくてフワリくんのほう……?