ふんわり王子と甘い恋♡
2「視線」
翌朝、窓際1番後ろの席で、ぼぉっと裏庭を見ている時だった。
「ななっ、ななっ」
「あ、もゆぴーおはよう」
「聞いて、フワリくんのクラスが分かったの!」
「えっ」
興奮気味のもゆぴーの声に、事情を知っている女子たちが一気に周りに集まってくる。
「なになに、フワリくんがどしたって?」
「なんか進展!?」
一気に出来あがった女子の輪。
「昨日LINEもらったでしょ?私のお姉ちゃん3年だから、探りいれてーって」
「あ、そのLINEしたの私ー!」
「でね、だから探りを入れて、取り合えずお姉ちゃんの連絡網見てみたの」
「うんうん」
「そしたらねっ」
そ、そしたら…?
「お姉ちゃんのクラスにいたの!大原って名前!」
えっ……
「「「えぇぇぇえ!?」」」
集まり奇声をあげる女子に、男子はきっと引いている。
そんなことも気にならないのが、女子の凄いとこ。