ふんわり王子と甘い恋♡
「チョコパン。」
「、…?」
「ひと口ちょーだい。」
食べかけのチョコパンは、チョコクリームが1番多くて美味しい部分に差し掛かっている。
その部分が美味しそうに見えるのか、フワリくんからの視線が熱い……。
これを差し出すくらいなら、私にだって出来る。
ミサンガをつけた時に比べたら、パンを渡すくらい、簡単なはず……
「……どう、ぞ」
「ん。」
差し出したパンを、フワリくんが受け取るのを待っていたんだけど……
隣から、手が伸びてくることはなくて。
代わりに近付いてきたのは……フワリくんの、顔。
え、なんで、
「いただきます。」
私の手の中のパンを、フワリくんがパクっと食べた……。
「んまい。」
「……」
な、に……今、の……。