ふんわり王子と甘い恋♡



「チョコパン。」

「、…?」

「ひと口ちょーだい。」



食べかけのチョコパンは、チョコクリームが1番多くて美味しい部分に差し掛かっている。


その部分が美味しそうに見えるのか、フワリくんからの視線が熱い……。


これを差し出すくらいなら、私にだって出来る。


ミサンガをつけた時に比べたら、パンを渡すくらい、簡単なはず……



「……どう、ぞ」

「ん。」



差し出したパンを、フワリくんが受け取るのを待っていたんだけど……


隣から、手が伸びてくることはなくて。


代わりに近付いてきたのは……フワリくんの、顔。



え、なんで、



「いただきます。」



私の手の中のパンを、フワリくんがパクっと食べた……。



「んまい。」



「……」




な、に……今、の……。



< 184 / 638 >

この作品をシェア

pagetop