ふんわり王子と甘い恋♡



「大ちゃん、またコーヒー牛乳かよ」

「買って来たの、菊」

「だって好きじゃん、お前それ」



この教室にいる人たちは、毎日会えるんだ。

毎日毎日、フワリくんの声を聞けるんだ。


この中に、彼女とか、……いるの、かな。











「おかえり、収穫あった!?」



戻って来た私たちを見て、みんなが一斉に集まってくる。



「えと、収穫……コーヒー牛乳が、…」

「コーヒー牛乳?」

「好き、みたい……」

「……。」



ぽっと赤く染まる頬が自分でもわかる。

あとでコーヒー牛乳飲もうかなって、そう思っているのはみんなにバレバレ。



「じゃあ今日のお昼はコーヒー牛乳で乾杯ってことで!」

「らじゃ!」



こんなにもとことん付き合ってくれる友達は、本当に頼もしい。


いい男がいないーって騒ぐ子も、彼氏がいる子も。


みんながいっぱい助けてくれるから、だから私の恋は成り立っている。


1人だときっと、名前も学年もクラスも、未だに知ることなんて出来ないでいたから。


少しでもなにかが知りたい、少しでも会いたいっていう私の気持ちを後押ししてくれる。



本当に本当に、大好きな友達。


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