ふんわり王子と甘い恋♡
「葉子ちゃん、旗見に行こ」
「あ、はいっ」
菊地先輩に誘われて、ヨッコは嬉しそうに駆けて行った。
……あの2人、付き合ってる?
いや、そんな報告されてないし、まだ、だよね。
「旗、……、見た、?」
隣に来たフワリくんが、なぜかにやけながら言う。
「見て、ない、です」
「見に、行く……、?」
「ハイ、」
「、…、」
「……。」
この人、絶対笑い堪えてる。
「お、大原先輩だって、同じこと書いてるんだから、!」
「、だ、だって、……」
「恥ずかしいのは、一緒ですよ、!」
「、、、」
私のハッピに書かれた文字が相当ツボなのか、声にならないくらい笑ってる。
自分のハッピにだって、同じの書いてるくせに……。
「、可愛く、して、い?」
「え?」
いつの間にあずりん先輩から奪ったのか、マジックのフタをフワリくんがパカッと開けた。
私のハッピを少し引っ張って、なにかを書きだす。
あずりん先輩が書いた横に足された文字は、【ななちゃん☆】。
続けて読むと、『ななちゃん☆男女交際禁止』になってる。