ふんわり王子と甘い恋♡
ドクドク、ドクドク、けたたましい。
歩き方、わからない。
どんな顔、していればいい?
ドクドク、ドクドク、うるさい心臓、
大丈夫、幸いフワリくんは友達たちと話しこんでる。
大丈夫。
だいじょう、
「、…」
「……」
チラッと見た……つもりだったのに、
また、……目が合った。
「ななー、何してんの、早く行くよー」
数メートルも先にいるみんなが、私を呼ぶ。
恐らく火照っている顔を隠す様に、みんなのもとへ駆けて行った。
「なに、どしたの顔赤いけど」
「フ、フワリくんが、…!」
「えっ、フワリくんなんていた?」
「うそ、気づかなかった」
フワリくんに恋をしていない人からしてみれば、どこにいたって気づかない。
恋をしている私からみれば、どこにいたって気づくのに。
人間とは、なんて不思議な生き物なのでしょう。